さて、今日の風林火山・第3話ですが、先週、居場所を失い甲斐へと戻ってきた勘助は、ミツたちと再会する事となりましたね。
そしてその場で・・・ミツのお腹の中に新たな命が宿っている事を知った勘助ですが、これまで波乱の人生を送り続けていた勘助は、自らの心を開こうとせず『誰の子かも解らん』とそっけない態度。
結局それが元で平蔵と大喧嘩になってしまった訳ですが。。。
これまで苛烈な人生を送り、更には信じていた身内に裏切り続けられていた彼にとっては・・・人の心をなかなか素直に受け入れる事は、出来なかったんでしょうね。。。
ところで、勘助が戻ってきた甲斐の武田家では・・・。
武田家の当主・信虎が今度は信濃(今の長野県)へと再び攻め入る事を評定で決定。
その決定に家中だけでなく領内でも、不満の動きが出始めていました。
信虎のあまりにも領民や家中を省みない統治に、嫌気が差してきていた訳ですが、しかしながら・・・世継ぎである晴信は、評定にも呼ばれず、その上遊興にのめりこむ始末。
さらにはさらには・・・ミツを側室へ迎えたい、と板垣信方へと命じたりします。
農民の娘を側室に迎え入れる。信虎がいい顔をしない恐れが高い行動。
武田家には・・・まさに『お先真っ暗』な現実と直面しつつあったようですね。。。
なぜ晴信は、このような態度を取っていたのでしょうか??
父・信虎と子・晴信。
子・晴信は、父・信虎から廃嫡を命ぜられるのを避ける為、敢えて遊興を振る舞い、『うつけ者』であることを演じ続け、一方の父・信虎は子・晴信の聡明さを恐れつづけ、ついには恐怖へと陥り始めていた。
何とも、複雑な親子関係だったんですね。。。
結局・・・最後にはこれが『悲劇の出来事』へと繋がっていってしまった訳ですが・・・。
さて、場面を勘助たちの元へと戻して・・・。
ミツ達の勘助への態度が徐々に勘助の心を解し始めたのか、やがて勘助は鍬を持ち畑を耕し始めます。
つまりは・・・今ある『場所』を自らの安住の地にしようと考え始めたんですね。。。
ミツたちの屈託の無い態度に、ちょっとずつ心を開き始め、それまで決して『溶け込むまい』と決意しつづけていた勘助の心に風穴を開け始め、そしてようやっと氷解し始めた瞬間だったんですね。。。
そしてそれは・・・ミツにとっては、心から待ちつづけていた『幸福』の一時だった事でしょうね・・・。
でもミツの心からは・・・最後まで不安は離れていませんでした。
本当は・・・ここに留まり続けたくは無いのではないか、と・・・。
最初に出会った頃のように、出世を目指して飛び出して行ってしまうのではないか、と・・・。
そんな中、とある日の深夜。
夜中まで起き続け、勘助が考える『山城』の構想を考えていた最中、ミツは勘助に問い掛けます。
『ここに本当に留まりつづけていいの?』と。。。
そして勘助は・・・こうミツに受け応えます。
『わしはようやく、守るべき城を見つけた。それがミツなのだ』と。。。
これほど・・・ミツにとって嬉しい言葉は無かった事でしょうね。
勘助が、ミツとそしてお腹の子と3人で、この地で永住することを決意してくれた。
この言葉は・・・何にも変えがたい、嬉しい言葉だったことでしょう。
そして勘助は、ミツから返してもらっていた摩利支天のお守りを再びミツにかけてあげていましたね。。。
この2人にとって、この瞬間は何よりも幸せな一時だった事でしょうね。。。
勘助にとっても、自らが守るべき『居場所』を見つけることが出来た訳ですから・・・。
男として人として・・・何よりも幸せな瞬間を掴み取っていた時期だったんですね。
しかしながら・・・そんな幸せも長くは続きませんでした。
ミツたちが近くの森へ出掛けていた最中に、何と武田家でも鹿狩りを同じ森で行っていたのですが、獲物が取れず苛立っていた信虎は何と、偶然居合わせたミツに矢を向け打ち放ったのです!!
何と言う暴挙・・・。
本当にこの人には、赤い血が流れているんでしょうか??
果たして来週は・・・どうなってしまうんでしょうか??